研究開発品
電子材料
電子材料では、金属同士を接合するはんだ付け材料とろう付け材料を中心とした製品の開発を行っています。 近年、自動車に搭載される電子機器や熱交換器の小型化、高性能化、高信頼性化などが進み、多くの機能を集約することが求められています。はんだ付け材料では、エンジン近傍の過酷な搭載環境でも長年にわたって接合信頼性を保持できる高耐久はんだ、微小な電子部品を高密度で実装するソルダペースト、環境に優しいハロゲンフリーフラックスなどの開発技術を培い、これらを組み合わせた多様な製品開発に取り組んでいます。ろう付け材料では、数千から数万箇所の接合点を一括に接合できる塗布材料、接合部に樹脂残渣を残さない高熱分解性バインダー、お客様の生産工程におけるVOC低減やエネルギー削減を実現する固形ろう付け材料など、熱交換器のコンパクト化や熱効率化への貢献と、新しい接合技術の開発に取り組んでいます。
高耐久鉛フリーソルダペースト
近年の自動車には、燃費や安全性能向上のために様々な電子制御装置が搭載されています。一方、快適な車室空間を確保するため、これら電子制御装置はエンジン近傍など高温環境下に設置されることも増えています。当社では厳しい熱サイクル(低温⇔高温)でも破壊しない「高耐久はんだ合金」を開発し、ソルダペーストとして製品展開を行っています。
固形ろう付け材料
熱交換器を構成する金属部材を接合する方法として、ろう付け技術が用いられています。ろう付け材料には酸化被膜を除去するフラックスと、フラックスを金属材料へ密着させるバインダ樹脂と溶剤などを混合したフラックス塗料が含まれています。これらをロール転写やスプレー噴霧により金属部材の表面に塗布し、加熱乾燥により塗膜化するのが一般的です。 当社では近年の部材の小型化・複雑化に対応しつつ、工程エネルギーの削減に寄与する研究を進め、摩擦や溶融によって液状化する、常温固形のフラックス材料とそれを最適な条件で供給できるシステムを開発しました。