次代への羅針盤
二次電池開発の世界的な拠点構築へ
逢坂哲彌
楽しくなければ研究はできない
研究は楽しいものです。楽しくなければモチベーションが上がりません。仕事が楽しいということは人生を謳歌するうえで重要なポイントになると思います。
しかし、研究にどっぷり浸かりすぎると、ときには危険なこともあります。私は40代の後半、過労で突発性難聴になってしまいました。日本からアトランタで学会関係の会社訪問企画をこなし、さらにブラジルに行き、帰国後にすぐまたアルゼンチンの学会に飛んで、帰ってきたらその間にたまった仕事をこなすという無茶をしたせいでしょうか、突発性難聴になりました。大学教授には趣味と実益が一緒の人が多いため突発性難聴になる人が多いといわれています。好きな研究をして、若い人材を育てることもできるのですから、私が大学教員になれたことはラッキーだったと思います。けれども健康を害したら何にもなりません。その点は若い方たちも気を付けてほしいものです。