LEDをもっと明るく長持ちに
ハリマの新しい接合材が節電に貢献します
ハリマの新しい接合材が節電に貢献します
節電が叫ばれる昨今、職場や自宅の蛍光灯をLED(発光ダイオード)に交換された方が多いのではないでしょうか。LEDは照明以外にも液晶テレビや自動車、信号機など急速に用途が広まっており、より明るさが求められています。しかし、LEDチップから発生する熱が発光効率を低下させ、品質劣化を早めてしまう欠点があります。この対策として、従来より、接合するフレームにLEDチップの熱を効率よく拡散させる方法が検討されてきたのですが、ここで問題となるのがLEDチップとフレームの接合方法です。
近年、接合に使われているのは金と錫(スズ)の合金はんだで、高価な金を使うため材料費が高くなっています。そこでハリマが開発したのが、エポキシ樹脂に銀のナノ粒子を配合した新しい接合材です。エポキシ樹脂は金属に接着しやすいのが特長。その中に熱伝導性の高い銀のナノ粒子を適度に配合させるわけですが、配合する量が少ないと熱伝導率が低下し、逆に多すぎると接合強度が低下してしまいます。そこでハリマは粒子の配合量や形状・大きさなどの検討を重ね、最適なバランスでの配合を実現しました。
LEDのために生まれたこの接合材は、熱を効率的に拡散させるだけでなく強度にも優れ、なにより材料費が少なくすみます。そのため、LEDにとどまらず、鉄道、電気自動車、発電装置の電力制御用のパワー半導体への適用検討も進めています。