有機溶剤完全フリー 環境にやさしい
接着剤をつくるハリマのロジン系誘導体
接着剤をつくるハリマのロジン系誘導体
松の幹からしみ出すネバネバした松やにに触れた経験のある方は多いでしょう。このネバネバの正体はロジン。ロジンのこの特性は、接着剤や粘着テープに広く利用されています。
粘着性能をコントロールするのに欠かせないロジンですが、水に溶けないため、製品の製造工程で有機溶剤を使う必要があります。ところが、有機溶剤や有害なホルムアルデヒドなどによるシックハウス症候群が問題となり、2003年の法改正で厳しく規制されるように。これを受けて建材用・自動車用の粘接着剤は水の中に細かな粒子を分散させたエマルション型へと変遷し、製造工程の中で有機溶剤を回収するようになりました。ただ残念なことに、0.1%程度のごく微量の有機溶剤がどうしても製品中に残っていたのです。
たとえ微量であっても、人体に有害な有機溶剤を取り除きたい――そう考えたハリマは、すべての製造工程を根本から見直し、「完全無溶剤エマルション型粘接着付与剤樹脂」を開発。業界に先駆け、製品化に成功しました。
そもそもロジンは自然界にある松やにから生まれたもの。製造工程で使う有機溶剤を取り除けば、CO2削減にも役立つ環境にやさしい製品です。ハリマではさまざまな用途や特徴を持つ粘接着剤用にロジン系誘導体を取り揃え、世界中のユーザーの要望に応えています。