ハリマ化成グループ

主な製品紹介

樹脂・化成品

product

[半導体モールド用離型フィルム]
見えない技術で、
高度な情報社会の未来を支える

 スマートフォンやパソコン、家電製品など、私たちの生活に欠かせない電子機器。その中に使われている「半導体」は、非常に繊細な部品であり、製造には高度な技術が求められます。その製造の最終段階では、外部の衝撃や湿気、ホコリから守るために、樹脂で包み込む工程(パッケージ工程)があり、そこで使われるのが「半導体モールド用離型フィルム」という特殊なシートです。

 このパッケージ工程では、離型フィルムを型に隙間なくぴったりと敷き、特定の形状に沿ってよく伸びる必要があることに加え、フィルムの上で樹脂を溶かし、半導体を包み込むため、高温環境にも耐えなければなりません。また、成形後に樹脂からきれいに剥がれることが求められます。

 ハリマでは、「よく伸びる」「高温に耐える」「きれいに剥がれる」を満たす離型フィルムの開発に成功しました。特殊な樹脂設計技術により、柔軟性を高め、複雑な形状にも対応可能な伸びを実現。熱に強い構造とすることで高温環境でも安定した性能を保ち、樹脂をはじく性質を持たせることで成形後にはきれいに剥がれるよう工夫しています。さらに、高いガスバリア性により成形時に発生する昇華物を遮断することで、型の清掃頻度を減らし工程改善に大きく寄与します。

 従来の離型フィルムには、PFAS(有機フッ素化合物)と呼ばれる物質が使用されていますが、環境負荷への懸念から、半導体の製造でもPFASフリー化が求められています。当社新規開発品は、PFASフリーのため、検討が進められている各種環境規制に対応するとともに、持続可能な製造を実現します。

 環境を守りながら、次世代の製造方法を推進する高品質な製品群を通じて、より安心で高度な情報社会の実現に貢献していきます。