夏の暑さが和らぎ、温かい飲み物に手を伸ばす季節がやってきました。ところで、コーヒーやジュースなどの飲料品、ファストフードやスナック菓子など、皆さんが接する食品には、容器や包装紙等の紙製包装材料が広く使用されているのはご存知ですね。特に、最近では環境やSDGsに配慮した動きの一つとして、プラスチック製品から紙製品への置き換えが進んでおり、パッケージ素材の紙化、紙ストローや紙製どんぶり容器を目にすることが多くなりました。

　では、「間接食品添加物」という言葉をご存知でしょうか。日本では馴染みのない言葉ですが、欧米をはじめとする海外では、食品の製造、梱包、包装、輸送のために使用される材料には、この間接食品添加物としての認証が必要となっています。例えば、お菓子の箱や紙皿、飲料用カップといった紙製品には、目的に応じて強度や耐水性を付与するための製紙用薬品が使用されていますが、人の健康に有害となる物質は使用できません。海外では、食品と接触するおそれのある紙製品に使用される物質は規制の下に管理されており、日本でも日本製紙連合会が中心となり、紙製食品包装材料に使用できる製紙用薬品を規制する取り組みが進んでいます。

　ハリマでは、すでに食品包装に使われる紙をつくる工程において必要な製紙用薬品で、世界基準と見なされている米国食品医薬品局（FDA）が定める厳しい安全基準をクリアしています。さらに、ドイツ・BfR基準、中国・GB基準も満たしています。紙のにじみを防ぐ「サイズ剤」、強度を持たせる「紙力増強剤」、耐水性、耐油性を付与する「バリアコート剤」を取りそろえて、今後も安心してお使いいただける安全な製紙用薬品を世の中にお届けしていきます。