フォトレジスト用樹脂
最近よく耳にする、AIという言葉。AIとは「Artificial Intelligence(人工知能)」を意味し、コンピューターを使って人間の思考を再現する技術を指します。 特に話題になっているのが、ChatGPTのような「対話型生成システム」や、Midjourneyのような「画像生成システム」です。AI関連の技術は今後も目覚ましい発展を遂げると予測されています。
さて、AIはどのように賢くなるのでしょうか。実は人間と同じで、自ら「学習」することで生成の精度を高めます。昨今では、画像や文章の特徴をつかみ、効率よく学習を行うAIや、画像・音声・文章など複数の要素を絡めて学習し、より人間に近い判断ができるAIの開発も進められています。AIによる生成の精度を上げるには、たくさんのデータを読み込み膨大な量の計算を行う必要があります。そのため、精度の高いAIには処理能力に長けた、性能のいいコンピューターが不可欠であり、現在も精力的に開発が進められています。コンピューターなどの電子機器には半導体という、電気信号を制御することで情報を処理する部品が搭載されています。半導体は、細かい電極や配線とともに半導体パッケージ内に収められています。このパッケージ内の電極や配線を形成するときに、型枠としての役割を担うのが「フォトレジスト」と呼ばれる材料です。フォトレジストとは光によって性質が変化する材料で、照射した部分が液体に溶解することで残った部分が電極や配線の型枠となります。この性質の変化をコントロールするために、フォトレジストに使われているのが、ハリマの樹脂です。
現在、半導体の性能を高めるために半導体パッケージの配線を微細化する研究が進められています。半導体パッケージ内の配線は非常に細く、髪の毛の5分の1以下の幅しかありません。そのため、樹脂に少しでも不溶物や金属不純物などが混ざっていると、製品不良の原因となります。ハリマはきめ細やかな樹脂設計技術を活かし、不溶物や異物が生成しない製造方法を突き詰めることで、最先端の半導体に見合う高品質な樹脂を開発しています。金属不純物に関しても、ppt (0.0000000001 %)レベルまで検出可能な装置を使用し、徹底した品質管理を行っています。
ハリマは今後もさまざまな分野で活用される技術の開発を進め、人々の暮らしを支える製品・サービスを提供し続けます。