ハリマ化成グループ

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(公財)松籟科学技術振興財団は、 2021年度(第39回)助成研究者を発表

 松籟科学技術振興財団(理事長:長谷川吉弘、ハリマ化成グループ株式会社代表取締役社長)では、2021年7月21日~9月30日を応募期間として2021年度の研究助成課題を国公私立大学および公的研究機関(計84機関)に募集したところ41件の応募があり、専門員による審査を経て2021年12月13日に選考委員会(選考委員長:中島邦雄氏、政策研究大学院大学 名誉教授)を開催し32件の研究テーマについて助成を決定しました。

 今年度は「植物有用成分およびバイオマス資源の高度利用」、「エレクトロニクス複合材料および次世代実装」、「持続可能な社会を実現する有機系新素材およびその機能化」の3つの研究課題に対して、それぞれ13件、10件、18件の応募があり、32件の研究テーマが採択され、1件当たり100万円を助成しました。研究助成に選ばれた方を祝うイベントとして、2022年3月に第39回研究助成金贈呈式を開催する予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止しました。

 当財団は、1983年に科学技術の振興と世界文化の発展を願って設立され、優れた研究に対して助成金を贈呈しており、本年度を含めて累計で766件、総額8億2,800万円の研究助成となりました。

 これまでに助成金をお贈りした研究者のなかには、ノーベル化学賞受賞者の野依良治科学技術振興機構 研究開発戦略センター長や鈴木章北海道大学名誉教授がいらっしゃいます。今後も助成、奨励事業を通じて科学技術の振興に貢献してまいります。

2021年度 研究助成金採択者一覧

課題A 「植物有用成分およびバイオマス資源の高度利用」

氏名 所属機関 研究課題
中尾 佳亮 京都大学 協働金属触媒によるリグニン分解反応の創出
秦 裕樹 防衛医科大学校 紙のテーラーメイドなナノ構造化と材料機能化
高田 健司 北陸先端科学技術大学院大学 バイオマス由来ヒドロキシ酸を基盤としたフォトメカニカル材料の開発
瀬戸 義哉 明治大学 ストリゴラクトンの化学構造多様性の理解とその利用
淺田 元子 徳島大学 スギ間伐材からの薬物担体用CNFおよび電子基板材料用プラスチックの創製
梶浦 裕之 大阪大学 天然ゴムの生合成と蓄積に迫る分子生物学研究用ツールの創出
西野 勝俊 京都大学 ジテルペンをケミカルプローブとした、AhRを介したT細胞分化制御機構の解明
原田 祐希 理化学研究所 植物有用成分の開発を目指す匂い分子のケミカルスペース構築
長澤 翔太 東北大学 フェノール酸化の触媒的精密制御を基軸としたリグナン化合物群の直截合成とその新規創薬資源創生への応用
中川 彩美 名古屋大学 植物の成長と気孔発生を制御する低分子化合物の標的因子の解析
植草 義徳 慶應義塾大学 新規フラボノイド類のリン脂質膜親和性と胆汁酸ミセル形成阻害活性の連関解析

課題B 「エレクトロニクス複合材料および次世代実装」

氏名 所属機関 研究課題
小林 竜也 群馬大学 アルミニウム粒子を用いた次世代パワー半導体実装用接合材の創製
稲葉 優文 九州大学 ダイヤモンドフィラーを用いたフレキシブル伝熱シートの内部構造と熱伝導特性向上
森本 勝大 富山大学 分子間構造制御を利用した有機ELデバイスの性能向上
織田 耕彦 東京工業大学 超臨界逆ミセル機構に立脚した有機-無機複合ナノ結晶の精密ドライ合成
酒巻 大輔 大阪府立大学 高い円偏光発光特性を示す非対称型ダブルヘテロヘリセンの開発
小野寺 桃子 東京大学 六方晶窒素化ホウ素中不純物がh-BN耐電圧に及ぼす影響評価
三木江 翼 広島大学 有機薄膜太陽電池の高効率化に向けた高結晶性n型低分子の開発

課題C 「持続可能な社会を実現する有機系新素材およびその機能化」

氏名 所属機関 研究課題
兒玉 拓也 大阪大学 革新的触媒反応を指向したフェナレニル型配位子を鍵とする開殻典型元素錯体の開発
國信 洋一郎 九州大学 有機機能性材料への利用を志向した湾曲π共役系分子の開発
田中 裕也 東京工業大学 ナノ集合体を形成する両親媒性フェロセン誘導体の開発とレドックスフロー電池活物質としての展開
山田 道夫 東京学芸大学 空間を介したフラーレンπ電子共役系の拡張と制御に関する研究
山田 重之 京都工芸繊維大学 蛍光色の加成性を利用した新規な含フッ素白色発光性エコマテリアルの開発
星野 哲久 東北大学 低次元系有機半導体をベースとしたフォノングラス熱電素子の開発
村中 厚哉 理化学研究所 可視光透過性の高い導電性有機低分子の開発
木下 雄介 立命館大学 天然色素を光増感剤とした金属錯体による光励起還元反応系の構築とその応用
森廣 邦彦 東京大学 弱酸性条件下でポリマー化する人工核酸素材の開発
森 岳志 和歌山県工業技術センター 固体型近赤外-可視光変換材料をめざしたπ共役系高分子の開発
軽尾 友紀子 摂南大学 特異な反応性を有するピリジニウムフルオリドの求核的18F-フッ素化試薬への展開
貞清 正彰 東京理科大学 次世代蓄電材料を指向した有機固体イオン伝導体の開発
山門 陵平 山形大学 双性イオン構造を有するオンデマンド型π共役系材料の創製
河野 悠 立命館大学 CH4N2・HIと金属の反応による太陽電池の光電変換層の作製方法の確立