ハリマ化成グループ株式会社は、住友ゴム工業株式会社（本社、兵庫県神戸市）と新たに開発したゴムの実用化に向け、京都大学(竹脇・藤田研究室)と3者で共同研究を行うことに合意しました。このゴムは高層ビルなどに使用される制振ダンパー用の高減衰ゴムです。

　住友ゴム工業株式会社は、ロジン（松やに）樹脂が制振性に関係する「振動を熱エネルギーに変換する機構」に寄与することが分かっていたことから、国内で唯一トールロジンを生産する当社と共同で、ロジン樹脂を使用した高減衰ゴムの性能向上に取り組んできました。このたび、シリカとの相互作用を高めた特殊変性ロジンを配合した新たな高減衰ゴムを開発しました(特許出願中)。住友ゴム工業株式会社による実験結果では、エネルギーの吸収量が約42％向上しました。

　京都大学（竹脇・藤田研究室）は、これまでにも住友ゴム工業株式会社と共同で研究に取り組んできており、住友ゴム工業株式会社が提供する、新開発ゴムによる制振ダンパーの地震や風揺れに対する振動低減、制御効果の解析を行います。

【ロジンとは】ロジンは松科の植物に含まれる「松やに」の不揮発性の成分であり、樹脂酸とよばれる各種異性体（アビエチン酸、パラストリン酸、イソピマール酸等）を主成分とした天然樹脂です。

＜参考情報＞
・住友ゴム工業株式会社・関連リリース：　https://www.srigroup.co.jp/newsrelease/2020/sri/2020_085.html　

・竹脇・藤田研究室:
京都大学大学院 工学研究科 建築学専攻 環境構成学講座 地盤環境工学分野。
竹脇 出（たけわき いずる）教授（日本建築学会会長）、藤田 皓平（ふじた こうへい）准教授

本件に関するお問い合わせ先
ハリマ化成グループ株式会社　広報グループ
TEL：06-6201-2477
URL：https://www.harima.co.jp/inquiry.php